自動ドアの導入の際は、メーカーが提供するサービス内容とともに、自分が今どのような機能がある自動ドアがほしいのかを考えて選ぶことがおすすめです。
なぜなら、自動ドアの機能を知らずに設置をおこなうと、その場に適していないものを導入してしまう可能性があるからです。しっかり確認をおこなって、修理や点検などのアフターサービスがなくて困るといったトラブルも予防しましょう。
この記事にて、4つの自動ドアメーカーの特徴から自動ドアの種類と機能についてもご紹介いたします。どんな自動ドアがその場に適しているのか、選ぶ際の参考の1つとしてご覧ください。
日本の自動ドアメーカーのご紹介!特徴の違いを知ろう
自動ドアメーカーとひと口にいっても、取り組んでいる事業内容やその企業がもつ特色などはメーカーごとに異なります。それぞれがもつ特徴から、自分の要望を叶えてくれるようなメーカーを探してみましょう。
NABCO(ナブコ)
ナブコドア株式会社は大阪に本社をかまえる創業1957年の自動ドアメーカーです。コンビニやマンションなどの自動ドアだけでなく、防犯や防災面を重視する銀行や病院といった施設の自動ドアの施工もおこなっています。
施工のほかにも、自社が設置した自動ドアの管理や点検などもおこなっており、「保守契約プラン」という維持コストをおさえるプランも実施されています。
三和シヤッター工業株式会社
三和シヤッター工業株式会社の設立は2007年となっており、東京に本社をかまえるメーカーです。その名のとおり工事業に力を入れており、自動ドアだけでなく大工、屋根工事業や消防施設工事業、シャッターなども取り扱っています。
寺岡オート・ドアシステム株式会社
寺岡オート・ドアシステム株式会社は1965年に創立した東京に本社をかまえる自動ドアメーカーです。自動ドアの施工や修理といったメンテナンスだけでなく、自動ドアの開発もおこなっています。自動ドア事業をメインとした株式会社で、病院だけでなく学校、オフィス、ショッピングセンターなどのさまざまな場所に自動ドアを施工しています。
扶桑(ふそう)電機工業株式会社
扶桑電機工業株式会社(ドリーム自動ドア)は1950年に設立され、本社は東京にあります。事業内容のメインは自動ドア事業と精密特殊電球などのさまざまな電球の開発や販売がメインです。昭和7年に電球の製造を始め、昭和62年には世界ではじめて回転ドアのシステムをつくったという歴史があります。
自動ドアを選ぶポイント!どこにどんな目的で設置したいのか
自動ドアの導入の際は、購入元である自動ドアメーカーについての情報を重視する人が多いかもしれません。その情報も重要ですが、自動ドアにはいろいろな種類がありそれぞれ機能は異なります。どんな機能がある自動ドアがよいのか決めてから、依頼するメーカーを決めるという選びかたもおすすめです。
コンビニやオフィスで活躍する自動ドア
コンビニやオフィス、ショッピングセンターなどに多く設置されている自動ドアは「引き戸タイプ」です。閉じた扉が左右にスライドすることで開閉するため、多くの人の出入りが可能です。また、車いすを利用する人がいる場などでも使われています。
自動ドアには大きく分けて、「センサーで人を感知し開くタイプ」と「ボタンをタッチまたは手をセンサーに近づけて開くタイプ」の2つがあります。センサーが反応しなくてドアが開かなかったという経験がある人は多いのではないでしょうか。
センサーには「光線式センサー」と「超音波センサー」と「熱線式センサー」があります。この3つのなかで、ドアに近づいてきた人を認識しないなどのトラブルが少ないのは光線式センサーです。
しかし、そのセンサーを使っているからといってトラブルが一切ないとはいえません。センサーとボタンの2つの機能が備わっている自動ドアがおすすめです。
バリアフリーや屋内専用の自動ドア
バリアフリーなどを目的に屋内に自動ドアを設置する場合は、一般的な自動ドアよりもレールの溝が浅いつくりのものがおすすめです。転倒を予防するだけでなく、深い溝のある自動ドアよりも床の掃除が楽におこなえます。室内に自動ドアを設置する場合は、開閉音が静かであるかも確認すべきポイントの1つです。
自動ドアが閉まる際に障害物に当たると、再度ドアが開くというセーフティーな機能があります。この機能があれば、自動ドアに挟まれて怪我をすることはないでしょう。
火災や地震のときに活躍する自動ドア
火災や地震の際に自動ドアの「防災システム」が役立ちます。この機能には2つのシステムがあります。
1つめは、火災報知器と自動ドアを連動させ、報知器の作動とともに自動ドアが開くシステムです。自動ドアが閉まっていて建物の中から逃げられないという事態を防ぐことができます。
2つめの機能も火災報知器と連動して動くものです。ただし、先ほどとは違い自動ドアを開くのではなく閉じることで火の拡大を防ぐシステムとなっています。また停電時にも自動で閉まりますので、防犯対策の1つにもなる機能です。
医療施設で活躍する自動ドア
医療施設や研究施設、放送局などで使われる自動ドアには、気密性や遮音性、X線遮へい性能など、一般的な自動ドアにはない機能が求められる場面があります。
そういった場面で使われている自動ドアには、外から汚い空気が入ることだけでなく、室内から出る音や消毒液のにおいが漏れることも防ぐ機能が必要です。一般的には壁面に埋め込むタイプのほうが気密性などの機能が優れているといわれています。
迷ったときはメーカーまたはリフォーム会社に相談してみよう
設置したい自動ドアの種類やそのメーカーが決まっても、どうやって設置の依頼をするとよいのかわからない人も多いことでしょう。自動ドアの設置を依頼する方法として、「メーカーが運営しているサイトやお問い合わせサポートを通じて連絡を取る」または、「リフォーム会社に相談する」のふたつがあります。
介護が目的で自動ドアを設置したいと考えているのなら、リフォーム会社に相談することをおすすめします。リフォーム(自動ドアの導入)が介護のためであった場合、一部介護保険が適応となることがあるからです。
バリアフリー化などが目的で自動ドアを取り入れる場合は、リフォーム会社または保険会社、自治体など補助金制度に詳しい機関に一度相談してみると費用をおさえることができる場合があります。
自動ドアが故障した!修理やメンテナンスはどうしたらよい?
設置した自動ドアが故障したり、メンテナンスの必要性を感じたりしたときは、まずその自動ドアのメーカーへ修理や点検を依頼できるのか確認してください。メーカーによってはサイトにて故障や点検の受け付けもおこなうと明記しているところもあるため、ネット上での確認も可能です。
ただしメーカーに修理を依頼しても対応不可能であったり、時間がかかったりする場合もあります。そのような場合には、自動ドアの修理業者へ依頼するという方法がおすすめです。
自動ドアの修理業者に頼る
自動ドアの修理業者では、自動ドアに関するトラブルの解決や定期的なメンテナンスをおこなっています。センサーの調整や手が届かないような上部のレールの清掃、配線の確認などを依頼することが可能です。
自動ドアの異常の原因が故障なのか、掃除ですむ問題なのかわからないという場面もあるでしょう。無料で相談できる窓口が設置されている業者もあるので、今使われている自動ドアに不安を感じたときは相談してみることをおすすめします。
自動ドアが故障する原因とは
人の出入りが激しいオフィスビルや施設などの自動ドアの利用頻度はとても高いです。たとえば、1,000人の社員がオフィスを出入りするのに、ひとり2回自動ドアを通ると仮定します。すると1日に自動ドアが扉を開閉する回数は単純計算すると2,000回です。自動ドアの使用頻度の高さは劣化を早める要因の1つといえます。
また外に面して設置されている自動ドアはとくに砂や汚れ、雨水などがたまりやすいです。そのため、メンテナンスをおこたると異音や異臭が発生するなどのトラブルの原因となります。
自動ドアのメンテナンスについて
個人でできる自動ドアのメンテナンスとして重要となるのは清掃です。ガイドレール上にたまった砂などの障害物は取り除いてください。
ボタンを押すことで開閉する自動ドアの場合、トラブルの多くが電池切れによる異常といわれています。タッチ式の自動ドアに乾電池が使われているということを知っている人は少ないかもしれません。この電池は業者をよばなくても自分で交換することができるため、掃除をしても異常が直らなかったときは電池の交換をしてみましょう。
ただ、個人でできる自動ドアのメンテナンスや修理には限界があります。無理に直そうとすると状況が悪化する場合がありますので、自分で直せないトラブルである場合はメーカーまたは業者に相談してみましょう。
まとめ
自動ドアを設置したいときは、導入したい自動ドアの種類とそのメーカーについて調べてみてください。自動ドアメーカーは、設置工事だけでなく修理やメンテナンスもしてくれるところがおすすめです。
直接メーカーへ自動ドアの設置を依頼することは可能です。ただし、自動ドアの導入理由が介護などである場合は、メーカーへ連絡する前にリフォーム会社や保険会社、自治体などに相談し、補助金がおりるのか確認してみましょう。
自動ドアの利用頻度が高ければ、劣化や不具合が発生します。自分でできる日ごろのメンテナンスだけでは自動ドアのトラブルを防ぐことは難しいため、異常を感じたときは自動ドアメーカー、または修理業者に修理・点検の依頼をおこなってください。